母指多指症の修正手術

初回手術後の後遺症として瘢痕拘縮、爪の変形、傷あと、可動域制限、二次変形が挙げられます。傷のひきつりを瘢痕拘縮といいます。関節の動きが悪いことを可動域制限といいます。母指が真っすぐにならない状態を二次変形といいます。二次変形が成長とともに悪化する場合には修正手術を行います。瘢痕拘縮や傷あとについても修正手術の適応となります。

 

初回手術を他院でおこなった患者様についても修正手術をお受けしております。


もとの傷あとの位置、関節の不安定性、皮下組織の癒着、瘢痕拘縮などの理由で、理想的な修正結果が得られにくい場合があります。

指軸変形の矯正

母指が真っすぐにならない状態を二次変形といいます。母指の中心軸を指軸といい、指軸を真っすぐにするためには骨切りだけでなく、腱の正中化というプロセスが必要となります。

 

下の写真の症例は1歳時に他院で初回治療を受けられましたが、徐々に指が曲がってきたため受診されました。手術では指軸の矯正だけでなく、母指側面の傷あとや段差も修正し、自然な形態にしています。


二分併合法術後変形に対する修正術

二つの母指を合わせて一つにする二分併合法では①爪接合部の段差やくびれ、②指が全体的に太い、③指軸が曲がる、などの術後変形を生じることがあります。

 

二分併合法は低形成かつ関節が不安定な二つの母指から太く安定した母指を再建できる優れた術式です。しかしながら、手術内容が複雑であり、また術後変形に対する修正は初回手術より難しいため、経験の豊富な専門医によってのみ行われる手術であります。国内でもこの手術を行っている医師は数えるほどしかいません。

 

下の写真は修正手術のため紹介されましたこどもの術後経過です。爪と骨の再併合術を行い、くびれや段差のない爪と指幅の減量、指軸の矯正が得られています。変形の程度によっては1回の修正術では改善が得られにくい症例もあります。