中足骨(中手骨)短縮症について

中足骨(中手骨)は足指(手指)の根本にある長い骨です。通常は足や手の甲に隠れています。

この骨の成長軟骨が早期に閉鎖し、相対的に短趾(短指)となる疾患です。

生まれたときには正常かやや短い程度であるため気づかれにくく、幼少時になると次第に短いことが認識されるようになり、小学生高学年くらいになると短いゆびが明らかになります。

 

成長軟骨(骨端線)が早期に閉鎖する原因についてはよくわかっていません。基本的にはその趾列(指列)だけが低形成となります。

 

機能的に問題となることはまれでありますが、靴選びや整容面の改善目的で手術が行われます。

患者さんは10代の方が多いですが、40代前後の成人の方も少なくありません。

中足骨短縮症の手術とその経過について

短縮した骨に対して、骨延長術が適応となります。

骨延長は仮骨延長術とも呼ばれます。骨に創外固定器と呼ばれる器械を装着し、骨切りを行った後に1日1㎜かそれ未満の速度で延長していきます。延長するほど骨切りした部分には骨欠損が生じますが、周囲の骨膜を温存することによって薄いもやのような骨(仮骨といいます)が出現し、1か月~3か月かけて骨化し、最終的には元の骨と同化します。

10数ミリは延長可能であり、自験例では10代から40代の女性までこの方法で延長が達成されています。

仮骨が期待できない場合には、最初に創外固定器で延長した後に、骨欠損部に対して骨移植を行う方法が適応されます。

 

整容面での改善を希望される患者さんが多いため、当科では小さな横切開から骨切りを行っています。

一般的に術後管理が難しいとされる治療ですが、当科では術後の清潔保持や挙上安静の指導により合併症が生じる頻度は極めて低く、多くの患者さんのご満足が得られています。

 

第4中足骨の骨延長を行った成人の患者さんです。患者さんのご厚意で掲載しております。

両側性の中足骨短縮症については、片方ずつ治療を行います。