指が傾く疾患です。小指に多く認められ、しばしば短指症を合併します。多指症や合指症、中央列欠指症(裂手症)などの指に斜指が合併することもあります。
指の骨格は末梢(爪側)から末節骨、中節骨、基節骨の順番で構成されます。これらの指節骨は鍵穴や前方後円墳に例えられるような、線対称の形態をしています。小指斜指症では中節骨が三角または台形となっています。
指節骨には成長軟骨(成長板または骨端線ともいいます)が存在します。成長軟骨は通常横方向に存在しますが、斜指症では成長軟骨が英文字の「C」のかたちとなっており、これが三角や台形の原因となっています。このCの縦方向の成長軟骨をLongitudinal bracket epiphysisといいます。
治療は握った際に隣り合う指と指が重なる場合や、整容面の改善を目的に行われます。
手術は成長期前と成長完了後で異なります。
成長期前にはLongitudinal bracket epiphysisを切除し脂肪を移植する方法があります。これは成長期に自然と三角や台形の骨が真っすぐになることを期待する方法です。
成長完了後には矯正骨切りが行われます。三角や台形の骨を四角形に変換する方法です。
小指斜指症に対して、Longitudinal bracket epiphysisの切除と脂肪移植を併用した患者さんです。ご本人のご厚意により掲載しております。楽器が弾きにくいため、治療をご希望されました。
小学校高学年になる前に治療を行い、中学生になるころには指が真っすぐになりました。